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2006年09月29日

イメージを伝える能力

フットサル日本代表の練習を見学させてもらった時、僕にはポルトガル語は理解できなかったけど、サッポの言いたい事はよく解った。

アルフレッド・ガルスティアンが講習会で解説をしている時は、英語の文脈を追わなくっても、彼が何を言いたいのかは理解できた。

別に不思議な事ではない。

伝えようとする気持ちと、理解したいという気持ちが強ければ、たとえ言葉なんかただの音に聞こえたとしても、必ず伝わるし理解できる。少なくとも、フットサルとサッカーではそれができるはずだ。

サッカーの試合を観ていても、ボールを持っていない選手の動きから、その選手の意図をくむ事はできる。

なのに、日本代表の試合なんかを観ていると、「なんでそこにいるの?」「なんでそこへ走るの?」と疑問を持つ事が多く、それらの選手の意図は理解できない。(同じ日本人なのに...)

スペインのリーグでプレイしている選手と、日本の選手との間にある違いはなんだ?

「悪しきオートマティズム」って言葉を見つけた事がある。
考えの無い、意図の無い、ただ単に習慣化されたプレイ。

動作一つ一つから伝わってくるイメージが無い。
動作している本人に何のイメージも無いんだから、それが誰かに伝わるはずは無い。

動作を理解しようとする気持ちが無い。
何かを伝えようとしているようには見えないから、理解しようとはしない。

見えていない訳じゃないし、感じられないはずはない。

サッカーのコミュニケーションとは、「イメージを伝える能力」だと思う。

伝達や指示では、サッカーのコミュニケーションはできない。
会話やボディーランゲージを憶えさせたとしても、イメージを伝える能力にはならない。

選手に必要な事は、コーチにも監督にも必要なはず。
だけど、やっぱりサッカーだけでは「イメージを伝える能力」を育む事はできない。

日本人に足りない能力だとは思いたくはないけど、どうしてなんだろうか?

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