ランニング・コーチ
サッカーは、確かにボールを蹴る事ができないと始まらないスポーツだけど、フィールドに22人の選手がいても、ボールを蹴る事ができるのはたった一人だけ。
ボールを蹴る事ができる選手にしたって、ボールに触っている時間は多くてもほんの数分だけで、あとの時間のほとんどは歩いているか、走っているかということになる。
大雑把に言って、競技時間のうちの半分以上の時間は走っている事になるんじゃないかな。
だとしたら、サッカーは走るスポーツのはずでしょ。
しかも、サッカーの走り方は、その選手のポジションによって違うだろうし、戦い方によっても違うはず。
シュートをする時の走り方、ドリブルの時の走り方、相手をマークしている時の走り方、インターセプトをする時の走り方、もっとあるけど、それぞれが違うはずだし、それは陸上選手や他の競技の走り方とも違うはず。
たしか、ファン・ハールの頃のAjaxには、サッカーの走り方だけを指導するランニング・コーチがいて、ランニング・テクニックのトレーニングを重点的に行っていたと、何かで読んだ事がある。
今はAC Milanにいるセードルフが、いつでもバランスのとれた安定したフォームで走れるのは、この頃のトレーニングの成果なのかもしれない。
僕が知っているサッカー少年団の中にも、このランニング・コーチが「走る」だけを教えに来るところがあるんだけど、子供にしてみればボールを蹴れない練習でつまらないんだそうだ。
僕にはとても羨ましい事に思えるんだけどな。
最初は「おにごっこ」でもイイよね。サッカーの走り方を意識したうえで、子供達が「おにごっこ」できたら、もっとイイんじゃないかな。
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