ドリブルを知らない
サッカーは知っている、パスもできる。そんな小学生たちとコーチとのやり取りを観察していて、気づいたことがあった。
コンドゥクシオン[conducción](運ぶ)とレガテ[regate](突破する)とあるはずなのに、スペイン人のコーチが彼らの動作を「ドリブル」と呼んでいる。
目の前でプレイしている小学生たちのドリブルは、コンドゥクシオンでもレガテでもないということなのかな?
小学生たちのドリブルは、「運ぶ」でも「突破する」でもなく、いわば「移動する」ためのドリブル。
「ボールを運ぶ」という動作にしては、「自分が」の意識が強くて「ボールを」の意識が弱く、「突破する」というほど相手のプレッシャーがあるわけじゃない。シュートができる所までボールを蹴って移動するってな感じ。
PKのキッカーがスポットまでボールを置きに行くような、シュートするためにそれを宣言する動作に似てる。
その動作を繰り返し繰り返し行っているだけだから、とてもサッカーをしているようには見えないよな。