Top Page サッカーのアルゴリズム 日本式蹴球 2008ナショナルトレセンU-12関東 指導者講習会

2009年01月20日

2008ナショナルトレセンU-12関東 指導者講習会

2008年12月27日(土) ~ 28日(日)、鹿島ハイツスポーツプラザで行われた2008ナショナルトレセンU-12関東指導者講習会へ行ってきました。

受付を済ませ、選手たちのトレーニングを見学。2006年にここで見学したトレーニングとはだいぶ違っているのは、一目見て明らかでした。

毎年この講習会に参加している顔見知りのコーチを見つけ話を聞いたところ、2007年からトレーニングの内容が大きく変更され、アカデミーの影響が大きくなったとのことででした。

2007年に参加されたかたが、

FPは、JFAアカデミー福島で行われている事を今回、トレーニングしました。 13歳~14歳の選手達が行っているトレーニングを12歳の選手達が行いました。 なぜか? JFAアカデミー福島で、選手達が取り組んでいる事は、12歳までに修得して欲しいスキルを選手達が身に付けていない為に13歳~14歳で行なっているという事でした。

と書かれているのを見つけました。なるほど、そんな理由が背景にあったんですね。

僕がトレーニングの中で聞き集めたキーワードは、
シンプル、テクニック、アクション、動きながら、
それから「足元に止めない」なんて具体的なものがありました。

全てのトレーニングの共通点は、『動きながらのテクニック(ボールを止める・蹴る・運ぶ)の習得』、『状況に応じたスキル(判断力)の発揮』、『持久力の向上』の3つです。

ということですから、これも2007年から変わりないようです。

実技講習の中でも「フィジカル(持久力)」は強調されていました。

ところで、指導者講習二日目28日に見学したトレーニング、
指導者用の印刷物26ページにある、W-upドリブル・パスattachmentで、とても気になることがありました。

このトレーニングの「ルール&オーガナイズ」には、

  • AはBからのパスをファーストタッチで角度をつけてCに出す。
  • Cへのコースができず、無理ならBを使う。BはAへのパス後にも関わる。
  • Cはあえて顔を出さない。
  • Cが顔を出さなくても、A・BでCへのパスコースをつくる。

とあります。

気になるというのは、
このトレーニングを選手に説明する際にコーチが、
「Cへのコースができず、無理ならBを使う」と言って、これをデモンストレーションしたところ、
選手たちは、
「A・BでCへのパスコースをつくる」ことをせず、常に「Bを使う」を選択していたことです。

たまに、AがCへのパスを試みて成功する場面もあったのですが、たまたまいいところにボールが転がってきたのでパスをしたという感じで、積極的にパスコースを作っているようには見えませんでした。

このトレーニングを始めた時の最初の選手の行動を、次に続く選手がただ真似をして続けただけ。コーチの説明が悪かったのか、選手がコーチの説明をよく聞いていなかったのか、選手が何も考えず疑問も持たずにいたからなのか?

金太郎飴とか盆踊りとか表現したくなるような、日本人らしいといえばそれまでなんですが、いずれにせよ、どこの練習でもよく目にする光景なんですね。

この指導者講習会の講義で使用されたパワーポイントの「トレーニングとテーマに対する考え方」には、

  • テーマというよりサッカーであり「基本」
  • ドリルでは見せかけでない反復で技術をしっかり身につけさせる

とありましたが、ここで見たトレーニングは「見せかけの反復」。
残念ながら、これはサッカーではありませんでしたね。

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» ポゼッションで教える from footbrain

2008ナショナルトレセンU-12関東 指導者講習会の講義で使用されたプリントには、「ポジションの取り方をポゼッションでのポジショニングで教える」って書かれていた。

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